パピリオ咲く

去年からワニ園に持って来たアマリリスのパピリオ(Hippeastrum papilio)が咲いた。今時花が咲くので、加温出来るワニ園の方が好条件なのは言うまでもない。本種の種子は国際球根学会に入会した時プレゼントされたものだと思うが、ラベルを見ると1996年なので、実生28年と言うことだ。我が家でも数回は咲いたと思うが、開花までにうんと時間がかかったかもしれない。ご覧の通り独特の色合いで私の好みではないのだが、本種を親にして育種に励む人も多い。昨日はペティオラータム(H.petiolatum)の球根も植え替えたが、丸々と太って元気一杯だった。本種はブラジルで橋本先生がダム予定地から救出したもので、坂嵜さんを通じて、先生から私に託されたものだ。だから粗末にもできず、今5号鉢で10個位に増えている。本種には香港のデニスから来た系統もあり、こちらの方が花が綺麗だったと思う。橋本先生の系統は開花初日は色が淡く、パッとしないのだが、2日目には本来の色になって、デニスの系統と区別できなくなる。だから混ぜないように注意している。ヒガンバナ科でブラジル原産。DSCN3745.JPGDSCN3748.JPGDSCN3744.JPGDSCN3755.JPG次はソテツで、昨日気づいたらザミア・イペティエンシス(Zamia ipetiensis)の球果が崩壊していたので、念の為収穫してみた。株数があるので、これまで種を採ろうとも思わなかったが、雌雄の株を並べて飾っているので、バスケシー(Z.vazquezii)なども放任で種が取れるので、これも出来たのかもしれない。球果をバラしてみたら、未熟っぽいが20粒種があった。もっともザミアの種は塾すると朱色に色づくが、これは僅かにオレンジ色がかっているだけで、完熟
でないのは明らかだし、やけに小さい。後熟後種を播いてみるが、発芽は期待出来ないかも知れない。ザミア科でパナマ原産。次の写真は同様に球果が着いているザミア・スタンレー(Zamia standleyi)。これはホンジュラス原産。最後は背が高く育つザミア・リンデニー(Z.lindenii)の新葉。カイガラムシの被害がひどくて坊主にしてしまったので、今頃葉が展開している。でも本種は普段でも年2回葉が展開する生育の早い種だ。エクアドル原産。DSCN3742.JPGDSCN3740.JPGDSCN3737.JPGDSCN3736.JPGDSCN3734.JPGDSCN3732.JPG

この記事へのコメント

K・かずお
2025年02月07日 19:19
冷え込みましたねー。
こちらは久々に積雪です。さらに12M/Sの季節風が
吹き荒れてます。
実生28年のアマリリス・パピリオなかなか渋くて素敵ですよ👍
思い出の花ですね。
さらに橋本先生がブラジルのダム予定地から救出されたペティオラータム
これぞ本当に原種ですね。今や自生地も無い貴重な球根です。
学芸員さんの処に託され、未来へ繋がれたのも運命ですね😊
学芸員
2025年02月08日 08:10
K.かずおさん、

このペティオラータム、ムカゴのような子供が沢山出来て、廃土と一緒に広がるので、我が家の庭で大繁殖しています。日当たりが悪いので花は咲きませんが、丈夫ですね。