一番痛い刺は
長年サボテンやブロメリアをいじっていて一番痛い刺はというとプヤ・チレンシスなど大型のプヤだろう。その釣り針のようなカギ刺は肉を引き裂くような痛みでたまったものではない。もちろん金鯱など刺物の痛みも刺せば凄まじいが、注意すればすむ。注意していても面倒なのがキリンウチワなどのグロキッドと言われる細い刺で、これは草取りなどをしていると、いつの間にか刺さっていて、手がチクチクしてやり切れない。でも丁寧にルーペで見ながら抜けば、大体一晩でイライラは治る。所が1週間、10日しても治らない痛みの刺がある。それがピトカイルニア・ヘテロフィラ(Pitcairnia heterophylla)の針状刺だ。本種はムチ状の細長い葉と、その根本に出る針状の葉があり、休眠期にはこの葉だけになり、長い葉は枯れて落ちる。刺を刺すのは、夏場の草取りで、上から手を入れると、この針状刺が指に刺さり、簡単に折れて体内に残る。ちょっとチクっとするだけで、その時はああやったな程度の痛みである。それが2〜3日すると皮膚の内側が化膿して黄色く膿が溜まる。この時点で皮膚を切ると、サボテンの刺なら膿と一緒に刺が飛び出して来て、すぐに治る。所がこの時点で膿だけ出て、刺らしいものが出てこないのがこのピトカイルニアだ。ここで初めて、その原因に思い当たる。また2日ほどしてもう1度膿を出すと、その時透明な剥片みたいな刺が顔を出したりして、取り去ることができる。この時点でもう5日位経っているが、まだ痛みは残る。そして1週間経った今も指に違和感がある。それが今日の私の左手の人差し指だ。多分、まだ何か残っている感じで、また皮の下で化膿しかけている。全く面倒な刺だ。画像は開花期の様子と、生育期の様子。花序の刺は黒くて長いが、5枚目に写っている、株元の細い刺が刺さるのだ。夏の草取りには要注意ということ。パイナップル科でエクアドル原産。今日ティランジア・コーナーではカトプシス・ベルテロニアナ(Catopsis berteronianaq)が咲いていた。このコーナーでは一番育ちの良いブロメリアで毎年のように咲いてくれる。パイナップル科で、これはメキシコ、ベラクルスから来た系統だ。1号の裏ではペイショトア・レティクラータ(Peixotoa reticulata)が満開になっ見事。キントラノオ科でブラジル原産。
この記事へのコメント
今後もかぎ針にお気を付け下さい!
カトプシス・ベルテロニアナ、着生する食虫植物なんですね。ど
この部分で捕虫するのですか?
タンク内をご覧になってますか。
カトプシスが食虫なんて忘れていました。
とに角丈夫でよく育ちますから、食虫の必要もないような気がします。