チェリー・プリンセス登場

分園入り口の飾りに私の作出したベンケイソウ科の多肉植物、チェリー・プリンセス(Tacitus hybrid 'Cherry Princess')の鉢物が並んだ。1989年ごろ私が命名した品種でタキトゥス・ベルス(Tacitus bellus)にエケベリア・ラウーイ(Echeveria laui)を交配したものだ。一時は多肉業者も大量生産してくれたが、今では忘れ去られた存在だ。ただ当園の栽培温室では、販売用の多肉植物生産の一環として、継続的に維持繁殖してくれていて有り難い限りだ。DSCN5310.JPGDSCN5308.JPGDSCN5312.JPGDSCN5306.JPG次の2輪の株が我が家の温室の棚下で維持しているチェリー・プリンセス、その次が母親のタキトゥス・ベルスで花はそっくりだ。DSCN5214.JPGDSCN5212.JPGDSCN5209.JPGベンケイソウ繋がりで我が家で咲いているセダム・スアベオレンス(Sedum suaveolens)も紹介する。研究室の窓辺では光線不足で絶対咲かないので、余剰株を自宅に持ち帰り咲かせてみたものだ。香りがあるという意味の学名だが、確かに微かに甘い匂いがするが、極めて弱く、かろうじて感じる程度。プンプン匂うという物ではない。以上、全てベンケイソウ科でメキシコ原産。ちなみにタキトゥス属だが、一時はグラプトペタルム属に統一されたが、今は元に戻す意見もあり、学名の扱いは流動的だ。DSCN5222.JPGDSCN5220.JPG次はアヤメ科の小球根、エレウテリネ・プリカータ(Eleutherina plicata)だ。ラテンアメリカ原産、ティグリジャの近縁種で、生育スタイルも開花時期も似ているが、本種は夕方咲く夜咲性だ。現在はブルボーサ(E.bulbosa)が正名みたいだ。これは我が家だが、もう1つワニ園ではオーストラリア原産、ヒガンバナ科で小型のクリナム・ベノーサム(Crinum venosum)が咲き始めた。小型でとても可愛らしいクリナムだが、花付きの悪いのが欠点で、5〜10球植えが6鉢あっても咲くのは5〜6株だ。DSCN5240.JPGDSCN5238.JPGDSCN5252.JPGDSCN5254.JPG

この記事へのコメント

K・かずお
2024年06月08日 10:53
学芸員さん命名のチェリー・プリンセス名前も素敵ですが、ピンクのお花も華やかで見た事の無い素敵な交配種です。この鉢が並ぶと一気に素敵な花壇が出来ますね!
てーしん
2024年06月08日 17:58
こんにちは🎵

やはりサボテンは飽きませんよね
不思議な事に飽き性な私もなぜかサボテンだけは続くのです
サボテンには人を飽きさせない魔力があるんですね!
うしさん
2024年06月09日 09:38
えぇぇΣ(Д゚;/)/ 学芸員さんが名前つけたお花があるのですか!? かわいいピンクのお花にピッタリな素敵な名前ですね(*´ω`*) 他にも名前つけたお花はありますか?
学芸員
2024年06月09日 12:20
皆さん、コメント有難うございます。チェリープリンセス関係の命名品ではピンク・ダイアモンド、レッド・ダイアモンドがあります。アマリリスにも命名品はたくさんありますが、ベストは何度もここで紹介したワイン・ドリームです。