グリッフィニアの事
今1号温室でグリッフィニア・エスピリテンシス(Griffinia mespiritensis var.espiritensis )が咲いているが、小さくて目立たない存在だ。私がこの植物を知ったのは1999年のアメリカ球根学会誌ヘルベルティアの表紙になったからである。勿論特集記事もあったが、球根の小森谷さん、サカタの岩佐さん、ハワイの武田さんに連絡して、どうしたら手に入るだろうと相談した。結局、このお三方でも情報は得られず、最終的にはネット検索してアメリカに注文しシュープリーム(G.hybrid 'Supreme')と言う品種を手に入れた経緯がある。その後友の会のSさんや、香港のデニスからも送られて来て、今も細々と維持している。小さくて展示の主役になれないから、あくまでも趣味で楽しむ植物なのだ。唯一、最初に導入したシュープリームは大型で丈夫なので、本園花木温室でベッドの縁取りに使っている。もう植えて15年以上かもしれないが、ちゃんと育っているから、ゼフィランサス並みに丈夫なのだろう。ちなみに画像のエスピリテンシスは2010年にデニスから来たもので、同時にエスピリテンシス変種イトゥベラエ(G.espiritensia var.ituberae)とロカエ(G.rochae)が来ているが、どちらも生かしておくいだけで精一杯だ。デニスは球根の世界では著名なコレクターで、今も時々フェースブックに聞いたこともないような珍球根の開花風景をアップして驚かされている。グリッフィニアでは夜咲き白花のノクトゥルナ(G.nocturna)などをアップしている。。この温室では今ハエマンサス・ムルティフロールス(Haemanthus multiflorus)が咲いている。今年は球根も大きくなったので、花も大きいようだ。ヒガンバナ科で熱帯アフリカ原産。またブラジルから来たイワタバコ科のネマタンサス・ウイーレリー(Nematanthus wiehleri)も咲き始めた。本属では珍しい花冠にスプラッシュの入った花で、黄花のフルミネンシス(N.fluminensis)と並んで咲いている。ウイーレリーとはフロリダ、マリーセルビー植物園のハンス・ウイーラー博士の名に因むもので、スミシアンサ・ラウーイを記載て下さった方でもある。ティランジア・コーナーでは赤く色付いたイオナンタ(Tillandsia ionantha)が咲いているし、綿毛状の果実が飛び散っているトリカラー変種メラノクラテル(T.tricolor var.malanocrater)もよく目立つ。パイナップル科でメキシコ原産。DSCN4625.JPG我が家では、研究室の窓辺では光線不足で絶対に咲かないセダム・スワベオレンス(Sedum suaveolens)が咲いている。小さな花だが、それなりの香りもあって、それが種名の由来になっている。ベンケイソウ科でメキシコ原産。
この記事へのコメント
グリッフィニア・エスピリテンシス 小さく可憐な花ですが、群生すれば十分主役でも良いと思いますよ。
花冠にスプラッシュの入ったネマタンサス・ウイーレリーには驚きました。
こんな素敵なランの様な花がイワタバコ科とは驚きです。
そして牧師アルフレッド・ラウ氏とつながるとはビックリ!です
まだまだ世の中には知らない花が沢山で楽しいです。
チランジアのイオナンタもメラノクラテルも紅葉して群生してるので見応えありますね。
私もウィーレリーには驚きました。みんな繋がってくるんですよね。
花もユニークですね。