ティグリジャ咲く

数日前、球根の小森谷さんから、「今、清水さんにいただいたティグリジャ・メキシカナ(Tigridia mexicana)が温室のアガパンサスの横で満開ですよ!」という電話を頂いた。小森谷さんも満開の花を見て私を思い出し、電話して下さったのだろうが、嬉しい話だ。そもそもこのティグリジャ1973年に私がメキシコで種子を採集して持ち帰り、1977年、私がワニ園に就職する時、無くしたくないので、球根の大家、平尾秀一氏に託けた物が、小森谷さんの手に渡り、以来46年間、絶やさずに維持して下さっているのだ。小森谷様さまなのだ。それから数日して我が家でも3輪だか咲いたのだが、生憎大雨の日で、しかも早朝では開いておらず、写真も撮れなかった。それが昨日ようやく2輪咲いているのを見られた。同時により小型のドゥランゲンシス(T.durangensis)が沢山咲いて、綺麗な写真が撮れたが、メキシカナはピンボケになり、1枚しかまともな写真はなかった。アヤメ科でメキシコ原産。DSCN8654.JPGDSCN8682.JPGDSCN8724.JPG栽培温室からは再び私の交配種チェリープリンセス(X Taciveria 'Cherry Princess')が来たので、入り口の人形の所を飾った。満開で実に綺麗だ。ベンケイソウ科の多肉植物。ベンケイソウといえば、我が家のイワレンゲの斑入り品種、白斑の富士(Orostachys iwarenge 'Fuji')とクリーム斑の鳳凰(O.iwarenge 'Houou')が綺麗に育っているDSCN8708.JPGDSCN8713.JPGDSCN8711.JPGDSCN8678.JPG分園中庭ではクリナムのポウェリー・アルバム(Crinum x powerii 'Album')やムーレイ(C.moorei)に加えて、香りの良いミセス・ジェームス・ヘンドリー(C.hybrid 'Mrs.James Hendry')も咲いてきた。これらはヒガンバナ科でムーレイは南アフリカ原産。同じく南ア原産、キジカクシ科のアルブカ・ネルソニー(Albuca nelsonii)も綺麗に咲いている。DSCN8651.JPGDSCN8653.JPGDSCN8638.JPG後は、オーストラリア原産、ツルボラン科のニューサイラン(Phormium tenax)とメキシコ原産、ヒメハギ科のセクリダカ(Securidaca sp.)がよく咲いている。こんな綺麗な花なのに種名の調べがつかないのだ。DSCN8641.JPGDSCN8517.JPGDSCN8515.JPG分園のドリアンテス・パルメリー(Doryanthes palmeri)も我が家と同様結実モードに入っており、子房の膨らんだ果実が目立ってきた。オーストラリア原産、ドリアンテス科だ。DSCN8645.JPG

この記事へのコメント

うしさん
2023年06月18日 19:07
えぇぇ((゚□゚;)) ティグリジャのお花、半世紀近くも咲き続けているんですか!?
メキシコ人もビックリですね
ドリアンテスもいい感じにセピア色で、この先が楽しみです😁

そういえば、新種かもしれない って調査に出したお花は判明しましたか?
新種だったらいいな
学芸員
2023年06月19日 12:17
うしさん、ティグリジャは指先大の球根で、種でどんどん更新できますから、オリジナル株が咲き続けているということではありません。ショウガの件は新種みたいですが、正式に入った植物ではないので、記載はできないそうです。今は遺伝子保護がうるさいから、論文は細かくチェックされるみたいです。