ソテツの植え替え

分園1号温室のソテツコレクションは、私がワニ園に就職する前に定植されたのでもう45年以上だ。だからいかに育ちの遅いソテツでも天井に支え、本園6号温室、トックリヤシ跡地に定期的に植え替えるようになって久しい。大体年に2株のペースで、今年は入り口すぐ横、窓際に植わったエンセファラートス・アルテンスタイニー(Encephalartos altensteinii)の番だ。本種は英国王立キュー植物園最古の鉢植え植物として有名で、もう300年になる大株があるはずだ。生育旺盛で年に2回葉を展開するので、類似種の倍生育が早いということになる。ザミア科で南アフリカ原産。いつも掘り上げは私一人で行い、時間をかけてスコップと移植ゴテで、根を1本1本丁寧に掘っては切り詰めていくのだ。今回も移動前日に1日かけて2株を掘り上げ、温室のアングルに縛っておいた。私は1株大体100kgと想定し、4人いれば移動自体は可能だろうと考えていた。当日は本園8号のスタッフに声をかけ2名位で来てくれれば分園の3名と合わせてなんとかなると皮算用していた。蓋を開けてみたら本園から4名、ワニ園から2名の応援が来たので、狭い温室から運び出すのには大助かりだった。そしていざ運ぶとなったら重いこと。どうみても150kgはある。ということで丈が150cm程のソテツを横にして幹横に6名、私が葉を持って、都合7名で運んだ。それでも結構な重さだった。誤算だったのは植栽予定地の穴掘りで、1株目は楽だったが、2株目は天井に支えて切り倒したトックリヤシの根がまだ腐っておらず、大勢で掘っても30分もかかってしまい、大汗をかいてしまった。トックリヤシの根は太さが1cm以上あり、繊維質で固く、スコップなどで切れる物では無い。剪定バサミで1本1本切って片付けるしか無いのだ。それでも1時間余りで移動植込みは終わった。ちなみに3枚目までが掘り上げの画像で、4、5枚目は植え付け後の画像。6枚目は昨年植え替えたサイカス・メディア(Cycas media)で新葉が見事に展開している。これはソテツ科でオーストラリア原産。DSCN5391.JPGDSCN5389.JPGDSCN5387.JPGDSCN5554.JPGDSCN5556.JPGDSCN5563.JPG次は抜いた跡地に次の代の株を植え込む仕事。これはまた私一人の仕事で、栽培温室から実生27年、トゲオニソテツ(E.ferox)の12号鉢植えを持って来て植え込んだ。分園ベッドにトゲオニソテツは2株あるのだが、どちらも雌株で、雄株が欲しくて実生育苗していた株なのだ。とは言ってもまだ開花株にはなっておらず、賭けみたいなものだ。ザミア科で南アフリカ原産。もう1株はこのベッドの真ん中で、エンセファラートス・ヴィローサス(E.villosus)とセラトザミア・メキシカナ(Ceratozamia mexicana)、セラトザミア・クエステリアナ(C.kuesteriana)の真ん中で、3株に覆い被されて青息吐息のディオーン・プルプシー(Dioon purpusii)を掘り上げ、明るい場所へ移動させたのだ。ここは勿論スコップは使えないから、私が刺だらけの狭い隙間に潜り込み、移植ゴテ一本で掘り上げ、移動させた。まー、我ながらよくやると感心する程だ。ザミア科でメキシコ原産。ついでにその近くで陰になっているセラトザミア・ラティフォリア(C.latifolia)も掘り上げたが、45年経っていても幹は握り拳ほどにしかなっておらず、根も少ないので、これは鉢上げした。これもザミア科でメキシコ原産。画像は植込み後の2株。小葉の細いのがディオーンだ。DSCN5505.JPGDSCN5597.JPG画像、これだけでは地味なので、我が家で咲き始めたトウゴクミツバツツジ(Rhododendron wadanum)と本園8号外のツツジ2品種を紹介する。緋色はクルメツツジの緋の司(R.obtusum 'Hinotukasa')、藤色はモチツツジの花車(R.macrosepalum 'Hanaguruma')あたりと思う。ツツジ科で日本原産。DSCN5537.JPGDSCN5535.JPGDSCN5533.JPGDSCN5584.JPGDSCN5581.JPGDSCN5583.JPG

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