フェロカクタス・リンゼイ咲く
私にとって暮れの楽しみの1つはフェロカクタス・リンゼイ(Ferocactus lindsayi)の花だ。1977年、私がシャボテン誌に記事を書いて日本に紹介した植物だし、自生地も2回訪れている。この開花株はラベルを見たら1987年に平尾さんから苗をいただいた物で、もう35年になる。刺物とは丈夫な物で、この歳になってもまだ若々しく、これからという顔をしている。中学以来の金鯱(Echinicactus grusonii)もそうだし、小林さん由来の鯱頭(F.cylindraceus)、柿崎さん由来の旋風玉(F.tortulispinus)、三保谷さん由来のカルメン玉(F.carmenensis)など、人生を共にするに相応しいサボテンだ。同じく私が国内に紹介したレッペンハーゲニー(F.reppenhagenii)も思い出深いし、6号鉢まで育ったユーベルマニア・ペクチニフェラ(Uebelmannia pectinifera)なども人生の相方に相応しい植物だ。最後は最近コレクションに加わった新産地、サンファン・デ・カピストラノ(San Juan de Capistrano)の金鯱で、育苗に失敗して手間取ったが、ようやく5号鉢サイズになって落ち着いて来た。在来のイダルゴ州の金鯱より刺が細くて長く、女性的なのが特徴だ。これから時間をかけて尺鉢まで育てて行こう。以上、ブラジル原産のユーベルマニア以外は全てメキシコのサボテンだ。
この記事へのコメント