香りのペペロミアなど
香料温室でペペロミア(Peperomia sp.)の有香種が咲いている。バニラのような甘い香りなので不快ではないが、日中はむせるほど匂いが充満している。昔キュー植物園に同定を依頼したが、分からなかった種だ。多分中米原産でコショウ科。その向かいでは中国の西双版納から来たモチゴメコウソウ(Samnostachya menglaensis)が咲いている。これは日中、植物体が萎れて来ると、米を炊いているような匂いが漂う。現地ではこれの茎葉を米びつに入れて、新米の匂いにさせるのだそううだ。これはキツネノマゴ科だ。


もう1つここではショウガ科のヤクチ(Alpinia oxyphylla)が咲いて来た。背が高くて天井近くで咲いているので、普通は見逃してしまうが、その気で捜せば花が見える。マダガスカルジャスミンの横だ。中国原産。
中庭ではホンコンドウダン(Enkianthus quinqueflorus)が相変わらず満開で可愛らしい。ツツジ科の小灌木だ。
屋外、ヒノキの植林の下では茎の立つクンシラン、クリビア・カウレッセンス(Clivia caulescens)が咲いて来た。屋内のキバナクンシラン(C.miniata 'Aurea')は温室育ちで加温して咲かせているが、本種は露地で今頃咲くのだから、寒さにも強いということだ。クンシランの鉢物、1号温室だけでももう50鉢を越えており、パパイヤ温室と合わせると60鉢だ。なかでも黄色でオレンジ色の縁取りがある「アリサ」という品種(C.miniata 'Arisa')は、本当に可愛らしくて素敵だ。これは売店の売れ残りを育てているのだが、クンシランも進化したものだ。これらは南アフリカ原産でヒガンバナ科。

















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