ティランジアなど
分園1号温室の通路上に吊ってあるティランジア・ラティフォリア変種リューコフィラ(Tillandsia latiforia var.leucophylla)に花が出てきた。ここに吊ってもう30年だが、本種ほど顔色を変えない種は珍しく、吊って以来衰弱もせず生長している種はラティフォリア変種ディバリカータなどこの仲間が多い。で、忘れた頃に花を出すということだが、このリューコフィラの場合、確か昨年も同じ枝に着生させた株が咲いている。調べてみたら1991年5月、トロピフローラから輸入しており、今年で29年目だった。丈夫なものだ。先日紹介したティランジア・ストリクタ(T.stricta)も花が咲いていた。本種の場合、株は沢山あるが、以前は咲く順に売店で売ったりしたので、段々花が少なくなってしまった。同じティランジアの代表種イオナンタは枝付けで管理しているので増える一方だが、ストリクタは本来、もっとしっかりした肥培管理が必要だろう。私は全然施肥を行わないので育たないわけだ。前者はメキシコ、後者はブラジル原産でパイナップル科。


ベゴニアの上に吊ってある紐状の植物、シナンクム・マルニエラヌム(Cynanchum marnieranum)に小さな緑色の花が咲いていた。故平尾博氏の寄贈品で、マダガスカル原産、キョウチクトウ科の珍品だ。温室の出口側、パフィオペディルムのコーナーでは、ようやく花期到来でインシグネ(Paphiopedilum insigne)の花が多くなってきた。ラン科で東南アジア原産。その向かい、アンスリウムのベッドの間に置いたセンセファラートス・マニケンシス(Encephalartos manikensis)の未受精の雌球果も見事に育っているが、葉に隠れてお客様からは見えないので惜しい。私が交配したセラトザミア・マツダエ(Ceratozamia matudae)も球果が腐って収穫期だが、見た感じ種ができていそうもない。早急に確認しよう。ザミア科で前者は南アフリカ、後者はメキシコ原産。


ワニ池の縁ではカリフォルニアのヌッチオ農園から来たミニツバキ、ヌッチオ#7601(Camellia hybrid 'Nuccio#7601')が咲き始めた。今年派手に剪定して小さくしたので、花も遅れたようだ。その先階段の上ではカンツバキ(C.hiemalis)が満開だが、もうピークは過ぎたようで終わり花が多い。


ツバキ科でカンツバキは日本原産。












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