そろそろリプサリスの季節
ディソカクタス・アマゾニクス(プセウドリプサリス・アマゾニカ:Pseudorhipsalis amazonica)は年に何度も咲いてくれるし,花は可愛いし、この仲間の優等生だ。最近、優等生がもう1人加わった。それが茎節の赤いリプサリス・ラムローサス(プセウドリプサリス・ラムローサ:P.ramulosa)で、強光線で管理すると見事に赤紫に着色し、兎に角美しい。また白い果実を鈴生りに着けた姿も可愛らしい。これらはサボテン科で中南米に広く分布。
これからの時期はリプサリス・エリプティカ(緑羽葦:Rhipsalis elliptica)やリプサリス・パキプテラ(星座の光:R.pachyptera)が咲いて、花の少ない時期を彩ってくれる。花の大きなリプサリス・ツクマネンシス(R.tucumanensis)も咲いて来た。特に画像の株は茎節の太さが1cmもあって豪華だ。私がパラグアイから持ち帰った株はもっと細いが、丸い蕾とクリーム色の大きな花という特徴は同じ。これらはブラジル原産。


1号温室では今頃イワタバコ科のクリソセミス・フリードリッヒシュターリアーナ(Chrysothemis friedlichsthaliana)が咲いている。とても寒さに弱い植物、鉢を乾燥させて球根を冬越しさせてもまず全滅する。でもソテツの鉢にこぼれ種で育ったり、あちこちから実生苗が出て来るので、毎年それを鉢上げして辻褄を合わせている。中米原産。
ティランジアコーナーの屋根は、ビッシリ、ナンバンカラスウリやキウイーのツルで覆われていて暗かったのだが、寒くなって来たので、屋根からツルを引きずり降ろし、温室を明るくした。そのツルだけで80㍑のバケツ4杯もあり、片付けに往生した。次はアンスリウムコーナーで新芽を伸ばし始めたニューギニア産のソテツ(Cycas sp)。先日、クロマダラソテツシジミの被害に気付き、急ぎ消毒したので、いまの所無事だ。
最後は香料温室横、コノテガシワを抜いた跡地に植えたワトソニアの園芸品種(Watsonia hybrid)。丁度場所が空いたので我が家にあった15号鉢の株を植え込んだ。非常に花着きが良く豪華に咲くので、この南ア球根コーナーのシーズン最後を飾りたくて植え込んだのだ。ワトソニアは40年も昔、福花園が散々宣伝していたのが記憶にあり、私が現在の家に引っ越した時、隣の空き地にホームセンターの輸入球根を植えたことがある。ところが数年間頑張り1坪ほどに殖やしても1つも咲かなかった苦い思い出がある。現在の株は南伊豆の道の駅で購入したもの。ランの里堂ヶ島が立派な吊り橋を作った時、その橋の下が一面ワトソニアの花壇になっていてピンクの花が群れ咲いていた。多分、これは堂ヶ島の系統だろうと思い買って帰ったのだ。咲いた花は案の定、ピンクの堂ヶ島タイプ。非常に花着きが良くて、この春は長期間その花を楽しむことができた。そこで、1人で楽しむのは勿体無いので場所が出来たついでにワニ園に持参し植え込んだのだ。来春の開花が楽しみだ。アヤメ科で南アフリカ原産。










この記事へのコメント
ディソカクタス ・アマゾニクスを最近購入したのですが、育て方などの情報があまりなく、検索していたらこちらの記事を拝見し、とても見事な株が素晴らしいと思いコメントさせていただきました。
こちらはプセウドリプサリス ・アマゾニカの亜種、パナメンシスとも言われていますが、育て方(置き場所、水やり、用土、肥料、冬越し、増やし方)はリプサリスと同じで問題ないのでしょうか。ご教授いただければ幸いです。
本種、保存するだけなら水苔植えで十分ですが、旺盛な生育を望むなら肥沃な培養土に植えて育てるべきです。当園の栽培担当者も手製の自慢の培養土で、コンブのように旺盛な生育を達成し、30輪、50輪と咲かせます。でも私がやると上手くいきません。培養土+技術+環境でしょうか。まず最初は欲張らないで、安全運転で管理してみて下さい。