秋の花?

先日、ブログの話題捜しで温室を回ったら、香料温室でクミスクチン(Orthosiphon stamineus)が咲いていた。サルビアに近縁のシソ科の植物だから秋の花で間違いはない。ところがその近くでインドシクンシ(Quisqualis indica)の一重と八重の花が満開で、これには驚かされた。確か春にびっしり咲いており、花後きれいに剪定しておいた株が再び伸びて満開になったようなのだ。常々、私はインドシクンシが観賞花卉として優秀だと思っていたが、これだけ花着きが良ければ日本でも鉢物生産して売ったらいいと思うが、どんなもんだろう。バンコックのフラワーマケットでは八重の品種を小鉢で行灯作りにして売っていたし、それを買って持ち帰ったのは私だ。薬効自体は虫下しだから、今日日本では余り用はないのかも知れない。一方クミスクチンの薬効を調べてみたら腎臓に良いようで、これのお茶を飲めば良いようだ。利尿作用もあるようで、私の持病である尿路結石にも効果があるようだから、私もこれを飲んだら良いのだろう。ともにインドや東南アジアの原産で、インドシクンシはシクンシ科のツル植物だ。温室外ではゾウガメ温室の横で赤い実が可愛らしいアロニア(Aronia arbutifolia)が彩りを添えている。秋らしくて素敵な花木だ。また大鳥舎のフェンスにからまったスティグマフィロン・ビティフォリウム(Stigmaphyllon vitifolium)が今頃になって満開になりフェンスの上部を彩っている。本種は今年の冬の寒さで派手に痛み、ツルが枯れ込んで、夏場も中々花数が増えなかったのだが、11月間近にしてようやく本領を発揮してきたということだ。もともと本種はパラグアイの小山氏の採集した種を播いて育てたもので、地下にジャガイモ式にソフトボール大の大きなイモを沢山作り、地面が持ち上がる程だ。時々露出して傷ついているのを見ると、中は半透明な肉質のようだ。とにかく丈夫で耐寒性もあり、この大鳥舎の株は高さ8m位ある天井にも覆い被さり1株で20平米以上に繁っている。ところが面白いことに種は採れず、ツルを挿し木しても発根せず殖やすことが出来ないのだ。ツルを土に埋めたり、取り木すれば可能かも知れないが、もっと簡単に殖えてくれれば国内に導入されているキントラノオ科のツルではベストだと思うが、うまく行かないものだ。
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この記事へのコメント

2014年11月02日 20:38
スティグマフィロン・ビティフォリウムは月下美人やノアサガオみたいに自家不和合性ということでしょうか。
芋は切り分けてもそこからは発芽しないということでしょうか
2014年11月03日 17:56
森さん、スティグマフィロンは勿論自家不和合です。またイモは掘ったことはありませんが、単に根が肥大しているだけで、そこから発芽するというものではありません。でも今度どうなっているのか掘ってみますね。

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