クリナム・ポウェリーとは
友の会の客員会員である坂﨑氏がかつてインドハマユウとは何ぞや?という質問を私にしたことがある。ヒガンバナ科の大型球根植物である。それが契機となって、今日日本の露地で育つクリナムを調べ直し、各種文献の間違いを発見して友の会報の記事にした。拙著「熱帯植物天国と地獄の前書きでもそれに触れた。とにかく常識の嘘、文献の嘘に騙されて、真実がどっかに行ってしまっていたのである。
そして私が子供の頃、インドハマユウと思い込んでいた植物、それが写真ー1、2のピンクの貧弱な花のポウェリー(Crinum x powellii)であった。ポウェリーにはピンク花と白花があり、南アフリカ原産の2種のクリナム、ブルビスペルマム(C.bulbispermum)とムーレイ(C.moorei)の交配から作出された交配種である。そしてこの交配に対してポウェリーという名前が与えられたため、世の中には系統の異なる様々なタイプのポウェリーが存在する。そして日本で最初に普及したのが、前述した貧弱なピンク花のポウェリーである。他のクリナムと比較しても、花弁が細く、花型も乱れた本種は、他の美しいクリナムを見た目で見ると、何とも貧弱で、とてもお勧めできたものではない。しかし、これが最初に日本に導入され、また繁殖が良く、耐寒性もあって丈夫ということで、またたく間に国内に普及してしまったのだ。その後導入された白花のポウェリーは、写真ー3だが、これまた逆のポウェリーとしては最高のクローンだったのかも知れない。とにかく観賞価値の高い美種だ。そしてワニ園には、別クローンのピンクのポウェリーが近年導入されたのだ。園芸ニュースレターの種苗配布由来だったと思うが、写真ー4,5枚目で、これは花の形も良く観賞価値の高い優良系統だ。繁殖の良さ、花着きの良さ、1花序に着く蕾の数等は貧弱タイプと同じで、花の美しさだけが違うと言うことだ。どうせなら、これが最初に日本に導入されていたら、もっと注目を浴び、新しい種も次々に導入されて、上記ミスなど起こらなかったかも知れない。
このクリナムの横で同じ南アフリカ産のアルブカ・ネルソニー(Albuca nelsonii)が咲いている。ヒアシンス科。これも耐寒性のある夏咲きの大型種で、花を見ればアルブカであることは一目瞭然だ。実は以前ここに書いた冬咲きの小型種、アルブカ・スピラリス(A.spiralis)の記事が、このブログのアクセスランキングのトップで860以上に達していて驚いた。ユニークな姿の小球根に興味を持ち、誰もが情報を欲しかったのだろうが、私としてはもっと美しい熱帯植物に注目してくれよとと言いたい部分もある。
そして私が子供の頃、インドハマユウと思い込んでいた植物、それが写真ー1、2のピンクの貧弱な花のポウェリー(Crinum x powellii)であった。ポウェリーにはピンク花と白花があり、南アフリカ原産の2種のクリナム、ブルビスペルマム(C.bulbispermum)とムーレイ(C.moorei)の交配から作出された交配種である。そしてこの交配に対してポウェリーという名前が与えられたため、世の中には系統の異なる様々なタイプのポウェリーが存在する。そして日本で最初に普及したのが、前述した貧弱なピンク花のポウェリーである。他のクリナムと比較しても、花弁が細く、花型も乱れた本種は、他の美しいクリナムを見た目で見ると、何とも貧弱で、とてもお勧めできたものではない。しかし、これが最初に日本に導入され、また繁殖が良く、耐寒性もあって丈夫ということで、またたく間に国内に普及してしまったのだ。その後導入された白花のポウェリーは、写真ー3だが、これまた逆のポウェリーとしては最高のクローンだったのかも知れない。とにかく観賞価値の高い美種だ。そしてワニ園には、別クローンのピンクのポウェリーが近年導入されたのだ。園芸ニュースレターの種苗配布由来だったと思うが、写真ー4,5枚目で、これは花の形も良く観賞価値の高い優良系統だ。繁殖の良さ、花着きの良さ、1花序に着く蕾の数等は貧弱タイプと同じで、花の美しさだけが違うと言うことだ。どうせなら、これが最初に日本に導入されていたら、もっと注目を浴び、新しい種も次々に導入されて、上記ミスなど起こらなかったかも知れない。
このクリナムの横で同じ南アフリカ産のアルブカ・ネルソニー(Albuca nelsonii)が咲いている。ヒアシンス科。これも耐寒性のある夏咲きの大型種で、花を見ればアルブカであることは一目瞭然だ。実は以前ここに書いた冬咲きの小型種、アルブカ・スピラリス(A.spiralis)の記事が、このブログのアクセスランキングのトップで860以上に達していて驚いた。ユニークな姿の小球根に興味を持ち、誰もが情報を欲しかったのだろうが、私としてはもっと美しい熱帯植物に注目してくれよとと言いたい部分もある。
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